20代は社会に出てあっという間に30代に突入する。大学を22歳で卒業した方、大学院修士課程卒業した方でも24歳、浪人・留年すれば23~25歳で初めて社会に出る。したがって、新卒者でも30歳になるまでには、5年~7年ぐらいしか時間がない。この貴重の期間に、室内でゲームをして余暇を過ごすのはもったいない限りだ。仕事の基本をはじめ、それに関係する勉強は必要であろう。社会人として成長していく課程には、相手に対して説明して、納得してもらうことが必要になります。「相手に理解させる説明の術」を早く身に付ける必要がある。
株式会社話し方研究所会長福田 健氏著「1分間で勝負を決める!営業成績を高める説得術」より抜粋する。
1. 全体と部分の関係を明確にする
「わかる」とは物事のつながり、関連が飲み込めることです。
まず、全体像を示して、次に部分の説明に入ります。例えば、レストランのメニュウや地下鉄の地上への案内板のように、アウトラインやポイント、全体図と現在地の関係などを話すことです。
2. 順序・配列を整える
話を整理することです。ばらばらなものを整理して並べると、順序ができます。順序良く整理された説明はまとまりがあって、わかりやすいものです。人間は順序に従って物事をとらえると、理解が促進されます。説明が前後、飛躍、脱線するのは、順序を付ける基準からはずれ、順序が乱れるためなのです。
3. 理由・根拠を示す
「なぜこの製品なのか」「なぜ、営業部で企画するのか」「なぜ外注するのか」
など説明とは、一言で言うと「相手の知りたいなぜ?」に的確に答えることなどのです。その理由・根拠を説明したときに「なるほど」という相手の納得が得られれば、説明は成功したと言えるでしょう。
日常においても、「なぜならば」と、理由・根拠を与える習慣を身に付けることは、短い説明を心掛ける人にとって大切の要素の一つと言えるでしょう。
4. 比較する
「わかりやすい説明」をするために、不可欠なスキルの一つです。ある箇所を強調して分からせたい場合には、比較してその差を際たたせる「対比」という手法を用います。
新製品が発売になったとき「この前のとどこが違う?」とよく聞かれますが、この場合二つの製品の「特徴」「相違」を対比して説明することが要求されます。
「良い例」と「悪い例」の対比、「メリット」「デメリット」の対比などは代表的なものです。
5. 情報を具体化する
難解な内容、抽象度の高いもの、目に見えないものを説明するときは、身近な具体例を示すことが相手の心を動かして理解されやすくなります。このとき気を付けたいのは、相手の理解度に合わせた身近な具体例を使うことです。自分の関心事と相手のそれとは必ずしも一致しないからです。
具体化するとは、「誰が」「いつ」「どこで」「何を」「どのように」「なぜ」、すなわち、5W1Hを追求して述べることです。
6. 一時に一事を心掛ける
「わかる」とは、情報を短期記憶で受け止め、ついで長期記憶に転送して同化・調整する試みです。短期記憶は容量が少なく、そのうえとどまっている時間が短いので、一度に多くのことを説明されると、長期記憶に転送される前に、短期記憶の段階で、持ちこたえられなくなってしまいます。あれもこれも説明せずに、一つのことを話終わったら、「次に移っていいですか?」と相手の理解度を確認してから先に進めるようにしましょう。
7. 情報をビジュアル化する
言葉だけでは説明が複雑になってしまうときなどは、相手の視覚に訴えることも有効な説明の手段になります。視覚化された情報は、一目にして全体がつたわるので、わかりやすいばかりではなく印象に残り、記憶の滞在時間も長くなるのです。
図解化により、複雑な仕組みを明確にすることができますし、簡単なチャートをつくるだけでもかなり違います。電話などで視覚に訴えられない場合には、身近な対象物を提示して目で見ているのと変わらないイメージを与えることによっても、ビジュアル化することが出来ます。
福田 健氏(ふくだ たけし)
1961年中央大学卒業後、ヤマト運輸に入社、67年言論科学研究所入所、83年株式会社話し方研究所を設立。コミュニケーションを軸にした講演・講座に出講。著書:「心をひきつける気のきいた「話し方」75」(三笠書房)、「上手な「聞き方・話し方」の技術」(ダイヤモンド社)など多数。
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