「AIDMA」は魔法の言葉だと先に述べたが、仕事ができる人は目的を持って人の心をつかむんで離さないように上手に話を切り出している。つまりストーリーのシナリオがあるということです。広告業界や営業職に通用するだけでなく、社内の打ち合わせや、会議、意見の交換また初対面の人との挨拶や人に名前や顔を覚えてもらいたい時など営業と関係ないところでも「AIDMA」が活躍する。「AIDMA」法則を知らないで話下手な人よりも、知っていて活用する人のほうが仕事ができる人と言われるでしょう。
A
Attention
(注意)
面白いと!と相手の注意を呼び起す。
ビジネスでは人と人との出会はこの一回しかないと考えたほうが良い。効果的な演出といえば大げさですが。「インパクト」を与えるというこうです。初対面の人と話をするときは、挨拶と名刺交換をするときは、自分から声をかけることが大事です。向こうからと待たずに遠慮はしないことです。
キイーワードは「キャッチコピー」です。宣伝文句です。相手が「エツー」「まさか!」「面白い!」とインパクトを仕掛けることです。
○ 銀座のコリドー街にシャンソンバーに横小路喜代麿という人がいる。本名だそうだが、「綾小路きみまろよりいい男」と名乗り客席を笑わせる。
○ 「一行取引はどれだけ損をしているか」を知らせたいので社長に合わせて欲しいと勧誘に来たS銀行支店長がいた。(取引銀行が一行だと競争がないために、金利、サービスが慢性化し企業にとって損するということ)
○ 「ふぐ、トリカブトの毒の組織を研究して、統合型経営システムを開発した」として、転職先で自己紹介した若き理学博士
○ 「私は15年後には実力で当社の役員になる予定です。運があれば社長になります」と自己紹介した投信会社の新入社員。(この話は古くから新人教育の中で「先ず自分を売り込め」の研修のテーマ)
Interest(興味)
相手に興味を抱かせる「人」「話題」など伝えてみる
第一印象で「これは面白い」と思わせたら、次に関心を演出する話し方が必要です。
○名刺をもらったら、すぐに仕舞わずに、名字から出身地を尋ねたり、名前の読み方が何通りある場合に○○さんとおっしゃいますか?と尋ねてみる。名前、出身地、会社、その会社に関係する人などの相手との共通点を見つける。
○○県の特産物「スイカ」「梨」がおいしいですね。母の実家は○○市で一緒です。相手のキャリアを慮りに私はこの仕事3年ですが、何年おやりですか?(相手が同年代と思われるとき)
たった一、二分の間で「次の出会い」につなげられる話をする。
Desire(欲求)
もっと聞きたい、もっと話したいと思わせる
初対面で「面白い!」と思わせるのは瞬間芸のようなものだです。「相手がこんなものか?」と感じるか、あるいは「やっぱり面白い」「この人から買いたい」となるかが話の分かれ目となります。
話し上手な人は人の気をそらさずに臨機応変に話を展開する。
この話し方のタイプには次の二つのタイぷがあるという。
①ワンマンショー型エンターテイナー
(本人そのものが面白く営業担当のトップ、プレゼンテーションの達人、交渉上手)
②司会型エンターテイナー
(相手の希望・要望など聞きながらを取り纏める。小さなアイデアを大きく膨らませる。話題・輪財のの引き出しが多くなければならないし、反射神経も必要になる。
話にはユーモアが必要だといわれるが、不意打ちでなければ効果が無い。「これから面白い話をする」と予告をすると相手は身構えてしまうからです。
笑い話にスタンダード石油のロックフェラー一世がホテルに泊まったときの話がある。支配人から「ご令息はもっといい部屋にお泊りですが」といわれ「あいつには金持ちの父親がいるからね。でも私にはいないんだ。
Memory(記憶)
相手に自分を覚えてもらう、記憶させる。
相手からみれば覚えることは難しい。誤解、錯覚のないように正確に伝えなけば意義がない。どうすればきちんと伝えることができるのか?
・ ゆっくり話す、はっきりはなす。
・ 結論から話す。
・ 相手にわかる言葉で話す。
・ 具体的に話す。
・ 比喩とユーモアを使って話す。
特に相手の方が多忙なキィーパーソンの場合のポイントは
① 結論から話す。
(○○にお役に立つ○○です。○○はできません。○○の件は○○の時間をください。)
② 理由を3つのフレーズで話す。
話は一様に短く、ポイントを外さず、要領よく話していれば、長くなるわけはない。もっと短く要領よく話せないかと反省したほうがいいという。
経営コンサルタントの中島孝志氏の意見を参考にする。
「会話のうまい人・へた」で仕事の中身に差がつくという。「聞き上手」「話し上手」になって成果を生む。会話は話す~聞く~話すのキャッチボールで進む。攻守が入れ替わることもある。
Ⅰ あいまいなイメージを具体化する。(クローズト話法)
Ⅱ 相手から「具体的な答え」を引き出す。(オープン話法)
Ⅲ 「優柔不断な相手」に決断を促す。(限定話法)
Ⅳ 情報を正確にキャッチする。(確認話法)
Ⅴ 複数な相手から広く情報を集める。(リレー話法)
Ⅵ 同じ相手から多角的に情報を得る。(関連話法)
Ⅶ 「詳細情報」を収集する。(深堀話法)
Ⅷ 「事実関係」を確かめる。(直接問いかけ話法)
Ⅸ 相手との距離を縮める。(問いかけ変換話法)
Ⅹ 相手の「本音」を引き出す。(逆説誘導話法)
ⅩⅠ「正確な状況」を把握する。(状況話法)
ⅩⅡ相手から言質をとる。(示唆話法)
Ⅰ 「はい」「いいえ」で答えられる聞き方で話が途切れてしまう。
Ⅱ 「なぜ?」「どうして?「それから?」「で?」「平たく言えば」「言い換えれば」を使い相手の情報をより多く、そしてより深く得る。
Ⅲ 「今週中」「今月末まで」と限定する。
Ⅴ 同じ内容、関連した事柄を次々に聞いてみて、新しいアイデアひらめくかもしれない。
Ⅵ 相手を変えるのではなく、話の内容を変える。
Ⅶ 「もう少し詳しく」をわかりやすく、言葉を変えて比喩を駆使するやり方。
Ⅷ どこに問題があるのか本人に直接聞いてみる。その結果により反省すべき点があれば反省する。
Ⅸ 会話に親愛感ある言葉を。「おはようございます」は基本ですがそれだけでは不足。
相手の先週末の連休などの外出状況、相手会社ニュースなど。
Ⅹ ストレートに聞いたところで本音を聞きだせるわけではないので、逆なことを言って本音を聞きだす。
ⅩⅠクレームの処理に有効な手法。「どんな状況か?」「先方の言い分」「今後の対応?」など原因の状況や事実関係を正確にすべて吸い上げる。当事者だけでなく関係者すべてから聞き出す。
ⅩⅡ 「買ってください」と切り出して、ストレートにいうよりも「数量限定だから在庫がなくなる」「ほかに買いたい人がいる」「期間限定」とかを示唆する。
不動産販売会社の営業は「このマンションは人気ですので、すぐに完売する」と言っておきながら、何ケ月も大きなチラシを新聞折込する。

参考文献
中島孝志(なかじま・たかし)
早稲田大学政治経済学部卒
南カルフォルニア大学大学院修了
企業マネージメント、経営コンサアルタント、テレビコメンテイナーだど
「話す技術・聞く技術」みずほ総合研究所出版より抜粋
筆者の友人に営業の達人がいた。20代半ばには飛び込み先で社長不在の折、初対面の先なのに、女子事務員を笑わせ、味方につけた。次回訪問時にやすやす社長に面談し、営業成績を上げていた人がいた。
本人は知らないだろうが、私から見れば「AIDMA」の達人。
彼は今は、第二の人生として栃木県で銀行とは関係のない病院経営をしている。
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